FAA AD 2025-17-08 DHC-3 ロックリング存在確認 二次保持装置追加義務スタビライザ・アクチュエータの安全性強化措置

2025/08/26

FAA AD 2025-17-08 (Viking Air Limited DHC-3)

https://www.federalregister.gov/d/2025-16190

対象機種

  • Viking Air Limited Model DHC-3(旧 Bombardier / de Havilland 設計)

発効日

  • 2025年9月29日

背景

  • 以前の AD 2022-23-08 ではスタビライザ・アクチュエータのロックリング点検を義務化していた。

  • しかし 2022年9月4日に米国ワシントン州 Mutiny Bay で発生した DHC-3 墜落事故の調査(NTSB 2023年9月報告)で、

    • クランプナットとスタビライザ・バレルが分離

    • ロックリングが欠落

    • 非承認のモイスチャシールが設置され摩擦が増大
      という問題が判明し、ロックリング欠落が事故原因の一因とされた。

  • これを受け、カナダ運輸省(Transport Canada)が AD CF-2024-46 を発行、FAA もそれを基礎に今回の新ADを策定。

要求される措置

  • スタビライザ・アクチュエータの 繰り返し点検(ロックリングの存在、正しい装着状態、クランプナットとの噛み合わせ確認)。

  • 必要に応じた修理・交換。

  • トルクシール(witness mark)の適用。

  • セカンダリ保持機構(二次固定機構)の追加装備をもって、繰り返し点検を終了可能。

  • 不適合部品(ロックリング欠落・未改修アクチュエータ)の取付は禁止。

費用見積り(米国登録機 64機対象)

  • 点検:1時間 × $85 = $85 /サイクル

  • トルクセール適用:$85

  • 二次保持機構の装備:17時間 × $85 = $1,445 + 部品 $795 → 約 $2,240

  • 不具合時の修理:15時間 × $85 = $1,275 + 部品 $50 → 約 $1,325

FAAの差異(カナダADとの違い)

  • Transport Canada が示した「新クランプナットとセーフティワイヤを用いたオプション改修」の代わりに、FAA は 330時間以内に必ず二次保持機構を装備することを要求。

  • カナダ当局へのレポート提出義務は免除。

目的

  • ロックリングの欠落によるクランプナットの分離を防ぎ、昇降舵制御の喪失を防止。

  • 飛行中のピッチ制御喪失を防ぐことを最優先としている。


 


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